星のひと (水森サトリ)
- 2008/08/07(木) 22:32:40

(本の内容)
特別な存在でありたいと願う中3のはるき。
ある日、同級生の草太の家に隕石が落ちて来たことに嫉妬して、UFOが呼べると言ってしまい…。
星はめぐり、人々はつどう。生の輝きを描く瑞々しい連作集。
水森さんのデビュー作「でかい月だな」はスケールが大きい作品でしたが、諸事情がありあまり印象に残っていません(苦笑)。
だからというわけではないだろうと思いますが、「星のひと」の方がずっと好きです!
「ルナ」に出てくる女の子たちがうまく描かれていたと思います。
中学校、特に女の子たちはこの年齢になると陰湿な行動に出る傾向があります。
今まで特にどうとも思っていなかった幼馴染の男の子の家に隕石がおちたことが切っ掛けで、
その男の子に対し意識しはじめるところは、とても甘酸っぱかったです。
タイトルから、そして様子から何となくオチは読みはじめてすぐ想像できてしまいましたが、
とても好きな話でした。
それぞれの話でその話に出てくる主人公が、危機的状況になるのですが、最後の「惑星軌道」で(元通りになりそうな)救いのあるラストで読後感はとても良かったです。
「ルナ」なところで書きましたが、女性陣の描かれ方がとてもリアルでよかったと思います。
特に女性の持つ醜い部分がうまく書かれていたと思います。
美少女戦士のコスプレをしたセーラー服で学校に通っていた「外国人女性っていうか。……ハーフ?」(草太・談)のビビアンを含めて(笑)。
一方で男性陣の描かれ方が弱かった気がします。
女性たちがリアルに描かれていたことに対して、如何にも女性が理想(想像)する男という感じで現実感から離れていたと思いました。
「惑星軌道」における草太と明浩との友情の描かれ方に対しても、これは女性が妄想する「男の友情」だなと。
もう少し女子と男子をバランスよく描かれていたら、きっと傑作になったと思います。
引っかかりは感じましたが、こういう瑞々しい作品は好きです。
水森さんの次の作品もまた期待しています!
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この記事に対するコメント
この作品は、内容がどうこうというより雰囲気がとっても好きでした。
なんだろ、この感覚??
確かに女性陣に比べると男性陣は現実離れしてたかも…
素敵な人たちでしたが…。
こんばんは。
そういえば、男性陣は影が薄かったような気がします。
今回はSF設定も薄口で、すっきり読めました。
ラストが、心地良かったです。
前作よりも読みやすいけれど、ガツン度は少なかったように思いました。
この作家さんはYAを書くと面白そう。
>ちきちきさん
自分はかなり雰囲気重視で読むタイプなので、この作品も好きでした。
女性陣がリアルな描かれ方なのに対し、男性陣があまりにも(少女?)漫画的な描かれ方だったので気になってしまいました。
>藍色さん
ちょっとだけ厳しいことを書きましたが、作品的に好きな部類に入りました。
終わり方もスッキリで読後感もとても心地よかったですね。
>しんちゃん
確かに前作より個性が欠けた分、インパクトが弱かったかもしれません。
水森さんは少女の描き方がとても上手いので、YA作品も書けそうですね。
言われてみると、女子と男子のバランスが
悪かったかも。草太のお父さんも穏やかな
人柄に描かれているけれど、いまいち
地に足のついていない感じでしたよね。
>BEEさん
とても好きなタイプな作品だっただけにこの違和感がとても惜しかったです。
わざとそう書いているなら別問題なのですがね。