花が咲く頃いた君と (豊島ミホ)

  • 2008/07/23(水) 23:15:58




(本の内容)

ひまわりで遊び、コスモスに恋をし、椿に涙して、桜の微笑みに頬笑む—。
目を閉じ、耳を澄ませば、可憐な花の囁きが聞こえる。静かに。だけど力強く生きる。
そんな決意が聞こえる珠玉の短編集。

豊島さんらしい作品が詰まっていた作品集だったと思います。
豊島さんは本当にティーンの女子を描くと上手いですね。

「サマバケ96」は少女が伸び伸びと描かれていましたね。
この手島というキャラクターはひょっとすると豊島さんご自身がモデルではないかと勘繰ってしまいます(笑)。

「コスモスと逃亡者」は、この本の中では異彩を放っていました。
しかし豊島さんはもともと「女による女のためのR-18文学賞」出身者でありますし、こういう話も書けるのでしょうね。

さて自分は、後半の二つの話である「椿の葉に雪の積もる音がする」と「僕と桜と五つの春」が
好みでした。
「椿の葉に雪の積もる音がする」はおじいちゃんと孫娘の関係がなかなか良かったです。
眠れなくなるとおじいちゃんの布団に潜り込む女の子、母親ならともかくおじいちゃんとは!
このなかなかのおじいちゃんっ子ぶりは萌えるものがありました(笑)。
あっけない別れの場面には何とも言葉に表しきれない、寂しさに満ち溢れていました。
この「椿の葉に雪の積もる音がする」が今回の作品の中で一番好きでしたね。

「僕と桜と五つの春」は読んでいて「エバーグリーン」を思い出しました。
女の子が大成し、男の子は冴えない人生を歩んでいるところなど似ている箇所があり読み応えもかなり似ています。
しかしこの話は変化球を投げず、あえて(豊島さんにとっての)王道を貫いていると思います。
二人の再会の場面はドラマチックでとても絵になります。

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この記事に対するコメント

こんにちは。
「僕と〜」は、最後がきちんと受け止めた形に
なっていてほっとしました。
これが突き放したままの終わりだったら
悲しくて救いがなかったと思うし。
次は長編をぜひ!ですよね。

>おじいちゃんっ子ぶりは萌える
ええーーーっ、マジっすかっ!!
りべさんにそっちの気があったとは。

しかえしです(笑)

こんばんは。
個人的にはもうちょっとな感じの短編集だったんですが、それでも楽しく読めました。
私は「僕と桜と五つの春」が好きでした。

>BEEさん
こんばんはー
「僕と〜」の終わり方は劇的でとても良かったです。
あの後のことはわからないけど、とりあえず物語が閉じていましたね。

>しんちゃん
自分は生まれる前にすでにおじいちゃんがいませんでした。
だから、ちょっと憧れがあったのかもしれません。

…と、いうことで真面目にレスしてみました(笑)。

>ちきちきさん
もう一つ何かが欲しい本でしたね。だけど自分もそこそこ楽しめました。
「僕と〜」は豊島さんにしては真正面から描かれているような気がしまして、そこに好感を抱きました。

こんばんは。
主人公たちのコンプレックスがしっかり描かれていて
豊島さんらしい短編集でしたね。
「僕と桜と五つの春」で「エバーグリーン」!
距離が離れてなかったので、気づきませんでしたが、
確かに王道って言える展開でした〜。

>藍色さん
こんばんはー
「エバーグリーン」は、いままで豊島さんの作品を読んだ中で一番こころに残っていたので、つい出てしまいました。
豊島さんは基本的には女子が主役のお話が多いですが、男子が主役のお話なら女子優位のお話も得意なのでしょうかね(笑)。
そういう意味で王道なのかなと思いました。

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