名前探しの放課後 (辻村深月)

  • 2008/01/17(木) 00:05:57






(本の内容)
思い出してください、青春のせつなさを。
新・学園ミステリの傑作、ここに誕生!

「今から、俺たちの学年の生徒が一人、死ぬ。――自殺、するんだ」
「誰が、自殺なんて」
「それが――きちんと覚えてないんだ。自殺の詳細」
不可思議なタイムスリップで3ヵ月先から戻された依田いつかは、これから起こる“誰か”の自殺を止めるため、同級生の坂崎あすならと“放課後の名前探し”をはじめる――
――青春ミステリの金字塔。

※この小説を読む前に「ぼくのメジャースプーン」と「凍りのくじら」を
読んでください。
特に「ぼくのメジャースプーン」は必須です。
それからこの本を読まないと後悔するかもしれません。

いつもの辻村小説と同様に、主人公がまた好きになれないタイプなんです。
「軽薄な女たらし。で男からの人望が薄い」と自他共に認められているほど。
付き合えないなら、ちゃんと言えばいいじゃないか…だけど、
それを言いづらい気持ちもわかります。

もう一人の主人公、坂崎あすな。
彼女もまた煮え切れないタイプなのです。
本来は負けず嫌いなんですが、何をするのでももう一歩踏み込めない。

こんな二人をサポートする同級生達___優等生という言葉が
ぴったりハマるいつかの親友・秀人、その秀人の彼女でこれまた優等生で
ある椿、秀才だけどどこか打算的な学年のリーダー的存在である天木ら。

そして誰よりも存在感が大きかったのは、「グリル・さか咲」のオーナーである
あすなの祖父でしょう。
彼が出てくるごとにほっとしました(笑)。

さて彼らがコミュニケーション能力が欠けていていじめられている同級生に
出会います。しかし、○○しない。何故?
その他様々な謎、伏線らしきものが目に付きます。

そしてその伏線が結実し真相が明らかになるラストは
いつもの辻村作品以上に切れ味があります!
たとえ結末が予想内であっても(笑)。
辻村作品の特徴である最後の泣かせ所もちゃんとありました。

しかし最近の辻村作品ほど感動はしませんでした。
それは何故か?

個人的な意見ですが、ミステリーで伏線を提示するとき
小さく誰も気づかないような伏線を張り巡らせて最後の
どんでん返しされた方がずっとぐっとくると思うのです。

この作品は「これが伏線だ」と見せすぎたように思えました。

しかし、それ以上に問題だったのは…
一番最初に書いたことを守れなかったことが最大の原因でしょう(汗)。
というわけであの作品を読むことにします…

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「名前探しの放課後」辻村深月

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この記事に対するコメント

一度語ったのに、初を装ったコメント貰いました(笑)
書き直したのですね。こちらを読む前なので当方でツッコミましたよ。
これがノベルスなら問題なかったのに、とそこが残念でした。

うれしかったのは

こんにちは。
私がこの作品で思わずうれしくなったのは、
チヨダ・コーキの作品を登場させたところ。
ひとりでニンマリしてしまいました。
どこでもドアといい、やっぱり過去の
作品とのリンクがぽろぽろと。
つい先ほど「ぼくの〜」をbk-1に注文しましたー。

>しんちゃん
日記で感想を一度書いたあと、
まだもやもやしていたので(特に後半部分を)書き加えてみました。

ノベルスかどうかはともかく、これで初めて辻村作品を手にとった人は
戸惑うではないかと心配です。

>BEEさん
そうそう彼の名前が出たとき、嬉しくて思わず叫んでしまいました(笑)。
リンクなど辻村ファンにとって嬉しくなる小説でしたね。
「ぼくの〜」は昔、買ったのですが部屋をいくら探しても
見つからず、結局もう一度買うか借りて読むかどちらかに
なってしまいそうです(泣)。

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