ブックストア・ウォーズ (碧野圭)

  • 2008/02/10(日) 20:47:55




(本の内容)
27歳の亜紀は、文芸書はもちろん、コミック、ライトノベル、ボーイズラブにも気を配る書店員。
ユニークな企画を打ち出しては、昔気質な40歳の副店長・理子と衝突ばかりしている。
その理子が店長に昇進した直後、6ヵ月後に店が閉鎖されると知った二人……。
不可能の向こうに希望が見えてくるワーキングガール・ストーリー。

タイトルと装丁を見て「これは書店で働く女性達のサクセスストーリー」だと思うでしょう。
しかし内容は全く異なります。
幸いにも自分はある程度の情報を知っていましたので身構えて読みました。

登場人物たちが本当に「お子ちゃま」だらけで困ってしまいました(苦笑)。
女たちは内輪もめで陰湿なイジメには閉口しました。
主人公格である二人の女性がまさしくそうであり、書店で働く女性達も
派閥を作って陰口を叩きます。
でも自分はそれほど嫌に感じませんでした。
書店で働く人々は特にプライドが高いと思うのです。
だからこそ余計にこういう雰囲気になるのだと思います。
ただ、一人店を、そして彼女達を冷静に見つめていた三田の存在がなければ
読むのを止めたかもしれません(苦笑)。
一方で三田を除く男性陣は揃いも揃って女性以上に陰湿だと思ったのは
自分だけではないと思います。
こういう描写は必要だったと思いますが、長く書きすぎかもしれません。

書店についてのあれこれや書店と出版社の関係についての薀蓄はためになる
方が多いと思います。
特に今またはこれから書店で働く方や、いい書店を探している方、
そして出版社に働く方々にためになる小説だと思います。

店の閉店を知り、一部の不満分子を除き彼女たちは一気団結し立ち上がり、
様々な企画を実行し徐々に結果を出していきます。
ようやくここで読むことが楽しくなってきました。

ところでこの小説を読んで気になったところがあります。
それは、「は」の使い方についてです。
例えば「今日は、父はどこかへ外出したのだろうか」(P69)とか
「俺は編集者はマイミクにしないんですよ」(P91)とか。
自分には違和感がありましたが、これは正しい使い方なのでしょうか?

最後に「この書店のモデルは多分あの店で、理子のモデルもあの人だろう」と
思う業界通の方がいらっしゃるかもしれません。
この店の立地条件、そしてあの人の経歴があまりにも似通っていますよね。
しかし作者が否定していらっしゃる以上、似ているなと思っているだけにします(笑)。

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この記事に対するコメント

過去を・・・

以前に書店員をしていた私としては、
その当時のパートのおばさま達の
陰湿さを思い出す内容でした(笑)
もしかしてあの書店の、本を出した
スーパー女性店員のことかしら?
今初めて気付きました〜(汗)

>BEEさん
BEEさんは元・書店員さんでしたか。
やはり書店って陰湿な職場なのでしょうか(そうでないと願いたい)?
あの方に実際起こったことかわかりませんが、
最後の「関西の有名書店」ってやはりあの人がモデルなんだとしか…

まったく情報を持たずに読んでうへーとなったクチです。
ちぇっ、だんまりをしとくべきだった。
でも続編がありそうな終わり方には期待しちゃいます。

>しんちゃん
いつもと違い、出遅れたのが今回は功を奏しました(笑)。
おかげで身構えて読むことができました。
そして続編はできそうもしれませんね。

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